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血が通っていますので

皆さまこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

ようやく晴れが増えてきたと思ったら、また今日は雨ですね。高気圧さん頑張ってください。そろそろ。早く!

 

さて最近血液サラサラにするお薬を飲んでいる方も多く、他の歯医者さんで治療を断られた、などという方も結構いらっしゃいます。

質問も多く、今回はそういうお話しです。

 

抗血栓薬といって、血をかたまりにくくするお薬の話です。血液がつまったら命にかかわる方に処方されています。また、予防的に出されている場合もあるようです。

若い歯科医師にとっては常識かもですが、血液サラサラのお薬を抜歯のためにやみくもに歯科医師の判断で止めてはいけない、というのは、学校でしつこく習います。

私も学生時か研修時か忘れましたが、内容ははっきりと記憶にあり、こんなやりとりの授業でした。

 

口腔外科の先生「高岡君、抗血栓薬はどうするんだっけ?抜歯の時?」

私「止めないんですよね、歯医者が勝手に。」

先生「そう、命にかかわるからね。勝手にとめて血栓になったら患者さん死んじゃうからね!ぜったい止めるなよ!」

私「(ややしつこさにウンザリしながらも)わかりました。絶対とめません。」

先生「患者さんが予防的に飲んでるだけだから、と言っても、最低限担当のお医者さんと相談しなきゃダメだよ!止めないよ!」

私「わかりましたって!予防的と患者さんが自己申告しても止めません!」

先生「じゃあ、わかったら良し。かえっていいよ」

私「では、失礼します」

(ドアを閉めかけて)

先生「血栓薬は?止めないんだよ!!!」

私「とめませんから!!(泣き顔)」

 

・・・とても話しやすい、いい先生でした。S本先生というのですが。尊敬してます。でも冗談でなく、これくらいしつこかったのです。本当の話です。

当時、実際に、「歯医者が勝手に抗血栓薬をとめて困る」という苦情が内科医の間でよく言われていたらしいのです。

ペーペーだった私でも、その重要さは理解できました。浅い理解のまま、全身にかかわる薬を、歯医者が勝手に裁量してしまうと、命にかかわる場合があるのだろうなあ、と。以前、歯医者がすぐフロモックス(抗生剤)ばかり出すから、効かなくなるだろうと怒っていた医学部の先輩がいたし。

 

・・・そして臨床に出ました。

実際はそんなに生易しい、単純な話ではありませんでした。

あれだけしつこくすりこまれたので、当然わたしは、血液サラサラのお薬を飲んでいるかたで、簡単な抜歯なら、止めませんでした。薬を。教わった通りです。しかし、午前抜歯した患者様から、夜電話がかかってくるのです。

患者様「まだ出血がとまらないんですけど?」

私「えっ  ガーゼをでは1時間ほどかんでください、でも心配ならいらっしゃってください」

 

・・・中には、翌日の朝起きたら、枕が血だらけだった、翌日だけどまだ少し止まらなかった、など、

患者様もかなり不安になっておられる事例がけっこうあり、私自身、動揺しました。と同時に、わかりました。

 

そっか、だから歯医者は止めたがるんだな、抗血栓剤を。と。

だって最終的に止まらなかった患者様はひとりもいませんでしたが、その間は患者様は不安で、最初、初診時、「別の歯医者ではできないと言われたけど、止めなくていいならいいや。少しくらい大丈夫、やっちゃってください!」と威勢がよかった方も、うってかわって、どちらかというと不信や不安のほうが強いように見えたのです。

不信や不安に思われては、やはりだめです。だから、歯医者は止めようとするのか、とわかりました。

 

最近、ガイドラインを見て正式なやり方を調べましたら、TNRという値があり、その値によって、内科医の先生と対診(相談)して、決めるのが、正しいようです。

 

でもよく考えると、実は基本的なやり方で解決するんですよね。つまり勝手に歯科医が判断せず、かかりつけの内科医(正しくは循環器の先生でしょうか)に相談すればいいだけ。

 

血は当たり前にわたしたちに通っているものだけれども、実際に自分から結構出ると、かなりあせってびっくりしてしまう。

そりゃ誰だってそうです。

 

やはり説明が重要ということでしょうか。

では、今日はこのへんで。ごきげんよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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