皆さまこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
エアコンは、冷房よりドライまたは除湿を使ったほうが、実は涼しかったりすると思っている今日このごろです。
さて、歯科で使う白いつめものについて、最近よく仕組みはどうなっているのかご質問をいただくので、お話しさせていただきます。
基本的に保険がきかない、セラミックはさておき、今日はコンポジットレジン(保険がきく白いつめもの)に関連するお話しです。
・・・歯医者で、ピッ ピッ ピッ とかいう音って、いったい何をしてるんだろうか、
と思っていらっしゃる方も多いと思います。根の治療で使う道具も、ピコピコいうのはありますが、
コンポジットレジンとは白いつめもので、白い樹脂(樹脂=プラスチックと思ってください)は、光で固まるのです。
今回はこのコンポジットレジンと、光で固める道具(照射器)のお話しです。
そもそも、液体状だったり、やわらかいプラスチックが、光を当てると固まるというのは大発見でした!!!
素晴らしい!!白いつめものへの期待がふくらみましたが、あまり普及しませんでした。
なんででしょうね・・・
それは、紫外線を使っていたからです。
最初は、樹脂が、紫外線でしか固まらなかったからなのです。イヤですよね。紫外線。患者様もイヤでしょうし、われわれ医療従事者も、いっつも見るわけですから、イヤです。普及しませんでした。
しかし!!!医学の進歩は素晴らしいのです。紫外線ではなく、可視光線(目に見える光。紫外線は含みません)で固まるレジンが開発されたのです。(正しく、詳しくは、カンファーキノンという物質。光で固まる反応を開始させる物質です)
皆さん、そうしたらどういう展開になるか、わかりやすいですよね!
当然、紫外線を含まない、可視光線(波長が400ナノメートル以上)で固まるレジンと、光照射器、の組み合わせなら、流行っていきそうですよね!
実際そうなりました。それこそが、わたしたちの暮らしを向上させてくれた、保険がきく白いつめものの実態なのです。
ではあの青い光は、ジッとみてもいいのでしょうか?
紫外線は入っていませんが、歯に反射した後の光を、ずっと見続けると、目にわるいという報告があるのです。
それを受けてちょっと整理しますと・・・
①患者様の場合
歯に反射した光を見続ける状況があるか?
ないですよね。まず、タオルをかけている歯科医院に通っているアナタ!なら、100パーセント大丈夫です。ご安心ください。
見ようと思っても見えません。
タオルをかけていない歯科医院の場合、照射する器械(照射器)は、基本的に先端は口の中にあるので、直接光をみることはできないと思います。
では歯からの反射光はどうか?目を見開いていれば、反射光は目に入ってくる可能性ありますよね。
でも、ジッと見続けた場合のみ有害な場合がある、程度なので、基本的に大丈夫でしょう。
②医療従事者の場合
歯に反射した光を見続ける状況があるか?
歯医者は明らかにありますよね。みないでどうやって照射するのでしょうか。やはり、オレンジ色の板などで、反射光は見ないようにしたほうがいいですね。正確な治療のためにもです。
歯科衛生士さん、助手さんなどアシスタントはどうか?
歯科医がどこに照射するかを見定めて、オレンジ色の板だけ出したら、目を背けた方がいいですね。反射光をジッと見る可能性は多いにあります。
以上をふまえて、皆さま、ご心配なく。タオルをかけている歯科医院なら、(ほぼかけていると思います)まず患者様の大切な目が、有害な光にさらされることはありません。
また、紫外線は最近の照射器には含まれていません。ご安心ください。
・・・「紫外線がでているので、目をつぶっていてくださーい!!」
もしこんなことを歯科医院で言われたら、おや???と思われても仕方ないですね。
患者様を守るために、あえてそうおっしゃっているのかもしれませんし。やさしさだと思ってください。
では今日はこのへんで。ごきげんよう。