皆さんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。日によっては暑く、日によっては特別寒く。
調節がむずかしい日々です。
さて、未就学のこども(特に乳歯が生えそろった3,4,5,6歳くらい)の治療についてお話しします。
個人差はありますが、4歳以降は基本的に、少しずつ練習すれば治療はできるはずなのです。
当院では、少しずつ練習して最初はさわいでしまって治療ができない子でも、徐々にできるようになる子供が多いです。
ただ成長しただけかもしれませんが、やはり少しずつ慣れたり理解したりすることでできるようになるのです。
「サホライド」という薬剤があります。フッ化ジアミン銀です。ムシバの進行抑制になる、塗る薬剤で、
まだ治療ができない子供に対して塗られてきた歴史があります。
しかし大きな弱点があります。それは、塗ったところが黒くなってしまうのです。
保育園や幼稚園、小学校や習い事において、男の子も女の子も、前歯が真っ黒だったらどうでしょう?
そのことをムシバと間違われて、他の子になにか言われてしまうかもしれません。
また、本人も気になるでしょう。かわいそうです。
この、「かわいそう」という気持ちはとても大切で、騒いで治療できない子供に対して、少しずつ根気よく回数をかけて小さいところから治療をはじめたりして慣れてもらうのは、歯科医院側としてもとても大変で労力がいることです。
しかし、それを放棄して、ただただ昔からある方法だからといって、フッ化ジアミン銀(サホライド)別名と銀を塗って、
「ハイ、おしまい」というのはまったく誠意がないと思います。
このサホライドはとてもからい薬で、かなりうがいしてもからさが残ります。そういう意味でもかわいそうです。
ムシバになったから懲罰的にカライ薬剤を塗って学習させるというような時代ではありません。
いくつか私も大きい病院も小さい診療所もつとめたり見学したり、経験がありますが、だいたいちゃんとしたところは、練習からはじめて、誠意をもってお子さんをみていました。
4歳以上なのに、黒くなるサホライドを塗って、ハイ!おしまい!なんて、もってのほかです。江戸時代の治療とかわりません。(お歯黒です)
みなさん、そういう視点で、みてください。たいせつなお子さんです。
では、ごきげんよう。