皆さんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
梅雨入りして、ジメジメとしてきました。早く明けてほしいですね。
さて、今日はセカンドオピニオンのお話しです。
別の歯科医院である診断と治療法の説明を受け、あるいはある見積もりを提示され、納得がいかなかったり他の意見も聞いてみたい場合に行われる方法で、患者さんの自由です。医療を受けるうえでとても大切な行為です。尊重されます。
しかしながら、まれに意味を間違えている方がいらっしゃるので書きます。
大きい病院に紹介が必要でコラボレーションする場合は別ですが、
「全体の治療については今まで通りある歯科医院に通うが、ある特定の歯、ある部分の治療だけ別の歯科医院でスポット的に通う。」行為はセカンドオピニオンではありません。
あるいはその逆の行為も。
わるいことは言いません。こういうことは皆さま、辞めた方がいいです。全体のかみ合わせをみて決めることも多いのに、自分の歯科医院でやっていない治療については細かい状況、情報がわからず、共有できません。
患者さんの気持ちは分かります。
・ いつも信用している歯科医院で全般にはやってほしいが、どうしても部分的に折り合わないのでそこだけ他でやりたい
まあ、分かります。しかし上記の理由(全体的にバランスがあるし、責任もあるし、因果関係、責任の所在も不明確になる)でやめたほうがいいです。いつも通っている歯科医院は、うちだろうが他の歯科医院だろうが、患者さんのことを考えて診察しています。多少折り合わなくても、全体を考えた上でやってくれているはずです。少なくとも、「予約の都合でここはこちらの歯科医院、ここは別の歯科医院」なんて言う風に決めてしまえるほど簡単なことではありません。ひどい人になると、根っこの治療を毎回違う歯科医院で受けたりしてます・・・終わるわけないし良い結果になるとは到底思えないです。
※推奨される方法※
セカンドオピニオンで、そこの治療方法や費用体系に納得がいって治療をご希望される場合、以後、すべての治療をそこの歯科医院で受けるのが一番良いです。 わかりやすく、全体(一口腔単位)的な治療計画がたてやすいです。つまり予後も結局良いと思われます。
※推奨されない方法※
セカンドオピニオンで言われた意見や方法を、もともと通っていた歯科医院に伝えその治療法を強制すること。
もともとの歯科医院としては、「なぜそっちに行かないで方法だけ指定してくるのか・・・自分の診断と違うのになあ」と思ってしまいます。きわめてやりにくく、結局良い結果にはなりません。原則的に、実際に担当しない状態で、口で言うだけなら好き勝手言えるというのも事実なのですから。よく大学病院の口腔外科で研修していた時に、他の先生の手術方法(アプローチ)に文句ばかり言う先生が、「じゃあ自分でやってみろってんだよな。どれだけ実際大変か」とクサされていたのをよく覚えています。実際に責任をもって手を動かすのは、口で言うほど簡単ではないのです。
ぜったいに知っておいた方が結局患者さんのためになる知識でした。
では、今日はこのへんで。ごきげんよう。